『モダンタイムス』/伊坂幸太郎 感想
『魔王』の未来を描いた続編的な作品。
怪しい仕事が舞い込んできて、その秘密を解き明かそうとした知り合いが次々と不幸に襲われてしまう。
感想【ネタバレあり】
『魔王』から数十年後?主人公は恐妻を持つ普通の会社員。
『魔王』ですっきりしなかったことが解決していてよかった。
犬養は首相になっていたし、日本のことをめちゃくちゃにしていなかった。
ストーリー自体は引き込まれたけど、主人公の周りの人物がかわいそうでモヤモヤしてしまった。
ラストも「世の中にいろんな闇はあるけど自分たちは関わらず生きていこう」ってオチだから王道少年漫画を読んで育った自分みたいな読者は納得できない人も多くいそう。
ただ台詞回しで良い雰囲気では終わってた。
登場人物がみんな幸せになる小説読みたくなってきた。
『魔王』/伊坂幸太郎 感想
超能力に目覚めた主人公がある目的のために一人の男に近づく作品。
剣と魔法のファンタジーを児童書で読むのも楽しいけどこういう小説もおもしろい。
感想【ネタバレあり】
正直『魔王』だけ読んでもスッキリしない点は多い。
続きが気になるし、主人公や弟のその後が気になる。
本の最後の解説にも書いてあるが『モダンタイムス』が続編的な立ち位置で魔王の未来の話になっている。
オチで結構作品の評価決まるから主人公が志半ばで死んでしまうのはな……
弟が兄の分も頑張ってくれるといいけど。
最初は「政治的要素強いけど作者の言いたいこと言わせてるのか?」って思ったけどあとがきで著者本人が否定してた。
不穏さや切迫感を作品で表そうとすると政治的な話が良いと思ったらしい。