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映画『インセプション』感想・解説・考察

インセプション』の感想・解説・考察

最近はずっと映画を見ているのでしばらくは映画の感想記事が大目になりそうです。

 

今回はアカデミー賞で8部門にノミネートされた映画、

インセプション』の感想・解説・考察記事です。

 

今回が2回目の視聴となります。

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

監督は『ダークナイト』で有名なクリストファー・ノーラン

主演はレオナルド・ディカプリオです。

 

ディカプリオ演じる主人公コブは、相手の夢に入り込み、頭から情報やアイデアを抜き取る『エクストラクト』のプロです。

しかしある時、情報を抜き取るのではなく、アイデアを相手に植え付けるインセプションを依頼されます。

最難関な任務に挑むコブは、仲間を集めターゲットの夢に入り込みますが、様々なアクシデントがあり...という内容です。

 

見どころ

基本的にストーリーが夢の中で進行するのですが、夢の中で夢を見て...その中で撃たれて死んで...みたいになるので初見ではおいてきぼりになりましたが、思考停止ではなく頭を使って映画を見たいという方にはおすすめです。

 

夢の中の階層を何層にもわたって仕掛ける作戦にはワクワクさせられました。

 

また、基本的に任務に挑むメンバーはおじさんばかりですが、一人だけ女子大生のアリアドネが参加します。

この映画は夢の中に入る、という複雑な設定のため、視聴者はおいてきぼりになりがちなのですが、このアリアドネが夢に入る知識がないため、主人公を質問攻めにします。

一般的に狂言回し』とも呼ばれる役割で、多くの人はこのアリアドネに感情移入すると思われます。

 

 そしてこのアリアドネがかわいい。

 

 感想・解説・考察

 

コブは指名手配となっていて、家族のもとにずっと帰っていなかったのですが、ミッションを達成した見返りとして、指名手配を解除してもらい、愛する子どもたちが待つ家に帰るという終わり方です。

 

ラストのシーンは有名で、コブが子どもたちのところに向かう前に、『夢の中にいるかどうか判断するコマ』を回します。夢の中で長時間ミッションを行うため、今自分が夢の中なのか現実かどうか確かめるためです。

 

このコマ、現実なら倒れ、夢の中なら回り続けるという設定なのですが、最後のシーンではコマを回し、そのコマが倒れるか?倒れないか?というギリギリのところでエンドロールに入ってしまいます。

 

そのため、最後のシーンは

「ミッションは終えたが、まだ夢の中」派

「最後は現実でハッピーエンド」派

この2つの意見に大きく分かれています。

 

自分としてはどちらの意見でもなく、

最後のシーンではコブはコマを回すが、コマが倒れるかどうかは確認しませんでした。

あのシーンが夢か現実かはコブにとってはもはやどちらでもよく、『指名手配を解除され、子どもたちの元に帰る今いる世界こそが現実』と本人は考えている、というハッピーエンドでいいと考えています。

 

疑問点

尺の都合もあるとは思うのですが、夢の世界について、設定にいくつか疑問を持ちました。

 

①第2階層でなぜ、変装ではなく本物のブラウニング(夢の中のブラウニングですが)が、自分が誘拐をしたと認めるような発言をしたのか?

 

②キックの仕組みがその階層で衝撃与えるor1つ上の階層で衝撃与えるのか設定バラバラでは?


③トーテムのコマが夢だと回り続けるのはなぜか?


④4階層に落ちたロバートを追って主人公とアリアドネがついていったが、電気ショックをするのになぜついていったか?

 

以上の4つです。

 

①夢の中のブラウニングについて

 第1階層では仲間の一人がブラウニングに変装していたが、なぜ第2階層でのホテルの部屋では夢の中のブラウニングが自分が誘拐犯だと認めるような発言をしたのか?

夢の中の人物を好きに操れるならば、そもそも第1階層の拷問のシーンでも変装をする必要はなかったのでは??

 

 →第2階層では、第1階層の内容を踏まえてロバートがブラウニングを悪人だと思っている→ロバートの潜在意識として現れたブラウニングは悪人として振る舞う、なら納得。

 

②キックの仕組みについて

夢から目覚めるためにはキック(強い衝撃を与えて起こす)をしますが、キックをするのがその階層or1つ上の階層でキックするかバラバラになっている。

 

基本的には1つ上の階層でキックするのだと思いますが...

第4階層でアリアドネがビルから飛び降りましたが、その階層で行動しても上の階層には戻れないのでは?と思いました。

 

→そもそも階層が1→2→3→4ではなく、1→2→3、+虚無という構造になっており、虚無は他の階層とは設定が異なり、虚無で死ねば第3階層まで戻れる、なら納得。

 

③トーテムのコマについて

 なんで夢だと回り続けるのか?というのがよくわかりませんでした。「そういうものだ」と言ってしまえばそれまでですが...

 

「トーテムは自分だけが重心を知っている」という説明があったので

自分だけが倒れるタイミングをわかっている→人の夢では全ての物がその人の想像でできている→夢の主にはコマの重心がわからないため、その夢の中でコマを回すといつもと倒れるタイミングが異なる、のほうがよかったかなと思います。

 

 ④4階層に落ちたロバートを追って主人公とアリアドネがついていった理由

 ②の疑問と少しかぶります。

夢から覚めるには、1つ上の階層でキックすればよい、という設定なら

第3階層で電気ショックをするなら第4階層についていく必要がないのでは?と思いました。

 

この疑問も、

虚無は他の階層とは違う。

 という考えならまあ納得します。

 

 

まとめ

 毎回感想記事では不満点が多くなりますが、この作品もおもしろかったです。

不完全な点があるからこそ、映画好きの友人と議論できることは楽しかったです。

 

もし違った視点での解説・考察があるならコメントいただけると嬉しいです。